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世界の市場で大幅な売りが広がる中、原油は戦争前の水準に戻り、金は重要な4,000ドルを下抜け
概要:主なポイント米・イラン和平合意の進展を受けて供給不安が和らぎ、原油価格は戦争前の水準まで下落しました。世界の供給見通しも改善しています。金は、先週のFRB会合を受けた米ドル高と米国債利回りの上昇を背景に、2025年11月以来初めて4,000ドルを下回りました。米国のPCEインフレ指標は物価上昇の継続を示したものの、おおむね市場予想の範囲内となり、FRBの慎重な金利姿勢を改めて裏づける結果となりまし

主なポイント
米・イラン和平合意の進展を受けて供給不安が和らぎ、原油価格は戦争前の水準まで下落しました。世界の供給見通しも改善しています。
金は、先週のFRB会合を受けた米ドル高と米国債利回りの上昇を背景に、2025年11月以来初めて4,000ドルを下回りました。
米国のPCEインフレ指標は物価上昇の継続を示したものの、おおむね市場予想の範囲内となり、FRBの慎重な金利姿勢を改めて裏づける結果となりました。
世界の株式市場は週末にかけて軟調に推移し、米国・アジア株ともに「高金利が長引く」との見方が重しとなりました。
マイクロンテクノロジーは市場予想を上回る決算を発表し急伸しました。AI向けメモリ需要の強さが、AI投資テーマの底堅さを改めて示しています。
地政学リスクの後退で原油は反落
原油価格は週間を通して下落基調が続き、直近の中東情勢の緊張で上昇していた分をほぼすべて失う展開となりました。米国とイランの協議が進展したことで、供給混乱への懸念が後退したことに加え、イラン産原油が徐々に国際市場へ戻るとの見方も、供給面の安心感につながりました。
WTI原油・ブレント原油ともに、紛争前の水準まで下落しました。これにより、世界の市場で意識されていたインフレ懸念もいくぶん和らいでいます。ブレント原油は週間で9%下落し74ドルまで低下、WTI原油も約10%下落して70ドル前後で週を終えました。市場では、地政学リスクの後退と需給の正常化を織り込む動きが強まっています。
金は4,000ドルを下回る
金にとっては厳しい一週間となりました。価格は2025年11月以来初めて4,000ドルを下回り、心理的節目を割り込む展開となりました。背景にあるのは、先週のFRB会合です。政策当局者が「金利をより長く高い水準に維持する可能性」を示唆したことで、米国債利回りと米ドルが上昇し、利息を生まない資産である金の魅力が相対的に低下しました。過去数か月にわたり過去最高値圏で推移していたこともあり、利益確定売りが続いた形です。
銀も軟調で、週間で12%下落し1オンス57ドルとなりました。現時点では、地政学要因よりもFRBの金融政策見通しが金価格を左右する主因になっています。
インフレ指標はおおむね予想通り
木曜日に発表されたPCE価格指数は、FRBが重視するインフレ指標として注目されました。結果は、インフレの継続を示す内容でしたが、市場予想から大きく外れるものではなく、投資家にとってサプライズにはなりませんでした。
この結果によって金融政策見通しが大きく変わったわけではありませんが、インフレが依然として根強いことを改めて示し、FRBが慎重な姿勢を維持する根拠となりました。物価の粘着性が続く中、近い将来の利下げ期待は引き続き抑えられています。
株式市場は週末にかけて軟調
株式市場は世界的に上値の重い展開となりました。投資家がFRBのタカ派姿勢を消化し続ける中、米主要株価指数はそろって下落して週を終えました。特にテクノロジー株は、米国債利回りの上昇を受けて売りに押されました。アジア市場も、世界景気の見通しと金融環境の引き締まりを改めて織り込む形で軟調でした。
そうした中で、今週大きく上昇した銘柄のひとつがマイクロンテクノロジーです。同社は市場予想を大きく上回る決算を発表し、その背景にはAI向けメモリ需要の強さがありました。強気な見通しを示したことで株価は大きく上昇し、市場全体が軟調な中でも、AI関連投資が依然として有力なテーマであることを改めて印象づけました。市場全体が弱含む中でも、AI需要は半導体企業の収益を支える要因となっています。
今週の主要経済テーマ
市場の関心は今後、来週の米雇用統計につながる一連の雇用関連指標へ移っていきます。雇用の強さが確認されれば、FRBが高金利を長く維持するとの見方が一段と強まる可能性があります。
また、市場では引き続き和平合意をめぐる進展にも注目が集まっています。制裁緩和、イラン産原油の輸出再開、主要エネルギールートの正常化などが確認されれば、原油価格や市場全体のセンチメントに引き続き影響を与えることになりそうです。
今週の市場では、注目材料がはっきりと切り替わりました。米・イラン和平交渉の進展によって地政学リスクは大きく後退した一方で、投資家の関心は、FRBが高金利政策をどこまで維持するのかへと移っています。その結果、原油価格は下落し、金は引き続き軟調、世界の株式市場には幅広く売りが広がりました。来週は、米国の労働市場に焦点が集まります。雇用指標の内容次第では、FRBのタカ派姿勢がさらに強く意識される可能性があります。
来週の主な経済カレンダーイベント

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